「ギャッベ」は、ペルシャ語で目が粗く、毛足の長い絨毯を意味しています。
絨毯といえば、ハグみじゅうたんやベニワレンも人気ですが、今回はギャッベのお話です。
手織りの絨毯「ギャッベ」について
ギャッベは遊牧民の生活必需品
手織りゆえ、二枚と同じものがないのがギャッベの魅力です。
2012年ユネスコ無形文化遺産に認定
ギャッベの原料は羊の毛です。
カシュガイ族やルリ族などによって手織りされるその技術は、2012年「ユネスコ無形文化遺産」にも認定されています。
実はギャッベもその一種なのです。
冬は暖かく夏は涼しいギャッベ
冬にはぴったりな絨毯も、「夏はさすがに暑いのでは?」と思われがちですが、ギャッベは違います。
毛足の長いギャッベは、毛足の間に空気を含むため、冬は床から伝わる冷気を遮断。
冬はほっこり、夏はサラサラなため、年中敷きっ放しというお宅も少なくありません。
ギャッベとキリムの違い
ギャッベとキリムの違い
- ギャッベ:ペルシャ結び(一重結び)/トルコ結び(二重結び)
- キリム:トルコ結び(二重結び)
「ラグを買うならキリムが良い」という声も多く聞きます。
キリムはトルコでの呼び方です。
上記の通り、ギャッベもトルコ結びすることがあるため、分かりにくいように感じますが、ギャッベとキリムの違いは毛足の有無と厚みにあります。
ギャッベとキリムの厚み
ギャッベとキリムの厚み
- ギャッベ15~25mm前後
- キリム4~7mm前後
ギャッベは、床に敷くものとして作られているため厚みがあります。
似て非なるギャッベとハグみじゅうたん
ギャッベとキリムの違いについてご紹介しましたが、次は「ハグみじゅうたん」との違いについてご紹介します。
パッと見には、これまた分かりにくい二つの絨毯。
ハグみじゅうたんは、日本の企業「COBLIN(コブリン)株式会社」が企画・デザインしている絨毯です。
ギャッベには同じデザインが存在しませんが、ハグみじゅうたんはデザインに規格があります。
とは言えど、ハグみじゅうたんも天然素材で体に優しい絨毯であり、ギャッベよりも手の届きやすい価格帯のため、日本では根強い人気があります。
ギャッベの偽物には要注意
ポイント
- イランで作られたもの
- ウール100%
ネットでギャッベを検索すると、偽物らしき商品が数多くヒットします。
中国製やイラン以外の国であれば、ギャッベではない可能性大。原料も同様です。
やたらと安い商品もまた「ギャッベ風」だと思われます。
札幌でギャッベを購入できる店舗
購入可能店舗
ギャッベを常時取り扱うショップがあればいいのですが……なかなかそうはいきません。
値段の張る絨毯のため、手触りやデザインをぜひ店頭で確かめながら購入を検討してみてください。
inZONEで購入。ミニギャッベのある暮らし
我が家には既に大きなラグがあるため、スモールサイズ通称「ミニギャッベ」を購入しました。
ミニサイズであれば椅子に敷いたり、車で使うことも可。
床座スタイルのお宅であれば、座布団としても重宝します。
タペストリーとして壁に飾り、インテリアとして楽しむ方法もあります。
絵柄にも意味があるギャッベ
人や動物、狼の足跡など、ギャッベの柄にはそれぞれに意味があります。
夏も快適なギャッベの魅力まとめ
実は、ライオン柄のアートギャッベを長年探している我が家。
ライオンギャッベの本も出ているほど、実は人気のデザイン。
そのため、ネットオークションで見掛けることはあっても、店頭ではなかなか見つけることができません。
でもいつか……出会えることを楽しみに、これからも探し続けようと思います。
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