
ご自身の住むマンションの給水管や排水管について、材質や取替えの有無を調べたことはあるでしょうか?
築年数が古いマンションを購入する or 既にお住まいの方は特に必見。
この記事では我が家を例に、排水管取替え工事の様子をレポートします。




目次を流し読み
中古マンションは給排水管の交換履歴に注目を
2016年に築31年の中古マンションを購入し、フルリノベーションしたわたしたち夫婦。
入居時は給水管のみ交換されていましたが、排水管は古いままでした。
飲み水や体を洗う水は給水管を通るわけですから、交換済と知ったときは安心しましたが、排水管も決して侮れません。




長期修繕計画を確認するまでの間、当時はそんなふうに思っていたわたし。
ただでさえ老朽化した排水管を、このまま使い続ければ、階下への水漏れなどを引き起こすかもしれない……ですもんね?
1990年代以前の中古マンションは特に注意
1990年代以前に建てられたマンションの多くは、金属製の給排水管が多い様子。
金属ですから当然、経年劣化によって管の中は錆びますよね?
体への悪影響はもちろん、配管そのものの維持にも不安が残ります。
そのため1990年代以降のマンションでは、非金属製の素材あるいは劣化に強く錆びにくい素材が給排水管に使われるようになりました。
築古マンションの給排水管工事においても、現在は同様のものに取替えられています。


青とピンクが取替え済の給水管(ポリエチレン管)
3日間の断水生活と工事の実体験をリポート
それでは早速わたしたちが住むマンションを例に、排水管の取替え工事の様子をレポートします!
上記の画像は工事期間中の廊下の様子。
ホースのようなものが各部屋にニョキニョキ延びています。
1. 全戸数の現場調査とクッションフロアの指定
マンションにお住まいの方はご存知だと思いますが、排水管は各戸のパイプスペースと床下にあります。
床下にあるからには一度、床を剥がす必要があり、当然クッションフロアやフローリングは後から貼り替えることになります。
2016年にリノベーションしたばかりの我が家。
脱衣所のクッションフロアを気に入っていただけに、同じものを再び発注できるのか不安でした。
が……不安は的中。
リノベーションの際に使ったクッションフロアの品番をもとに調べてもらいましたが、同じものはもう無いと分かり、ならば仕方ないということで、これまでとは全く違うクッションフロアを選ぶことに(笑)
2. 断水生活と内装工事
各戸室それぞれにかかる工事期間は3日間でした。
工事のスタートとともに断水が始まり、朝9:00〜夕方17:30までは水が全く使えません!
トイレは仮設を使うか、近所のコンビニでお借りするのみ。
2-1. 洗濯機・洗面台・便器の撤去


洗濯機と洗面台が撤去された脱衣所。床板は仮のもの
工事のはじまりとともに撤去された洗濯機と洗面台そしてトイレの便器。
朝9:00〜夕方17:30以外の時間であれば、水を使うことは可能でしたが、工事期間中のみ、洗濯機と洗面台は撤去されたままだったため……これが地味に大変でした…(笑)
2-2. まずはパイプスペースの縦配管を交換
排水管の取替えはパイプスペースの縦配管から始まりました。
結構な音が出るため…テレビの音は全く聞こえず(笑)でも仕方ない。
工事担当の職人さんはもっと大変な思いをされていたはず……!
2-3. 脱衣所の床下配管を交換


交換前の排水管
パイプスペースが終わると、お次は脱衣所の床下へ着手。
これが二重床の正体! 普段は見られない場所なので、自分の家ながら不思議な感じ。
そして、交換前の排水管は見られたのに、交換後の様子が見られず残念……。
2-4. クッションフロアの張り替え
排水管の交換が終わると、剥がした床の修復とクッションフロアの張り替えをしていただき工事が完了します。
クッションフロアはタイル風からモルタル風へ
クッションフロアのビフォーアフター


Before


After
クッションフロアの張り替え前と張り替え後がこちら。
以前はタイル風でしたが、工事後はモルタル柄。目地がないだけで雰囲気が全然違うような。
ま、今更なにを言っても遅いですよね(笑)
さらに、これがフローリングだったら、工事はもっと大変だっただろうなぁと思います。
専有部分の排水管取替え工事まとめ
全部で25戸しかないわたしのマンションですが、それでも工事期間は3ヶ月に渡ります。そりゃ、数千万円もかかるわけだ……!
とはいえど、これは非常に大切なこと。
築30年〜40年前後のマンションにお住まいの方で、給水管・排水管が過去にまだ一度も交換されていない場合は、マンションの修繕計画をぜひ見直してみてください。
わたしたちのマンションはこれにてようやく給水管も排水管も交換完了!
あと何十年住めるのか……予定は未定ですが、このまま快適に暮らせるよう、管理組合の仕事も頑張りたいと思います(ボランティアですが苦笑)