
「ゼオライト(塗り壁)」は、クロスに比べ調湿や消臭効果に優れているだけでなく、静電気が起きにくいなど多くのメリットがあります。
もちろんデメリットもありますが、この記事では「マンションリノベーションにこそゼオライトがおすすめだと思う理由」をまとめています。
あわせて、漆喰や珪藻土との違いについても触れていますので、ぜひ参考にしてください。
塗り壁材「ゼオライト」とは

出典:LOVEGREEN
中古マンションを購入し、フルリノベーションした我が家では、玄関とLDKを塗り壁にしています。
使用したのは「ゼオライト」という塗り壁材です。
ゼオライトはギリシャ語で「ゼオ(沸騰する)」「ライト(石)」。
世界で産出される鉱石であり、日本では北海道・秋田・岩手・宮城・福島・島根で産出します。
冷蔵庫の消臭剤など、身近な使用例に加え、福島の除染にも使われるなど、幅広い用途に応用できる自然素材。
それほど有害物質(ホルムアルデヒドなど)の吸着性能が高い自然素材です。
秘密は、表面に小さく細い穴が沢山あり、その穴に有害物質が吸着されます。
さらに、空気中の湿気を閉じ込めたり放出したりするため、調湿機能にも優れた性能を発揮します。
https://kenzai-digest.com/azwall/
ゼオライトの特徴
- 調湿・消臭効果にくわえ、化学物質の吸着機能にも優れている(アレルギー体質の方も安心)
- 石膏ボードやクロスに直接施工できる
- 亀裂に強い
ゼオライトは漆喰や珪藻土の良いとこどりをしたような塗り壁材です。
漆喰や珪藻土もそれぞれ優れていますが、ゼオライトはマンションとの相性が良く、高機密・高断熱な住宅環境であるほど、その効果を実感できます。
ゼオライトの塗り壁はマンションリノベーションと相性が良い

突然ですが、問題です!

- A|隙間があり、外気が入りやすい空間=木造戸建
- B|隙間がなく、気密性の高い空間=コンクリート造マンション
答えは「B」です。
マンションはコンクリート造のため、木造の戸建に比べ隙間が少なく、床面積も限られていますよね?
塗り壁は、外気が入りやすい環境では効果が限定的になってしまうため、限られた空間であればあるほど調湿効果を発揮します。
つまり、戸建に比べ隙間が少なく気密性の高いマンションほど、塗り壁がもってこいというわけなのです。
ゼオライトの塗り壁はメンテナンスが楽
塗り壁は、静電気が起きにくいため汚れにくく、基本的に日々のメンテナンスが必要ありません。
クロスのように穴が開いたり破れたりすることもないため、寿命が長い点も塗り壁の魅力の一つです。
しかしながら、塗り壁が汚れた場合は水拭きで取れないこともあり、そんなときは紙やすりで表面を削って汚れを取ります。
ゼオライトのメリット

ゼオライトの塗り壁には、多くのメリットがあります。
調湿効果があり消臭効果も高い
中古マンションを内覧する際、「臭いが気になる……」という方は少なくないはずです。
その多くは水まわりが原因ですが、塗り壁には臭いを分解する成分が含まれるため、このような生活臭にも効果を発揮します。
静電気が起こりにくいため掃除が楽
壁をクロス仕上げにした部屋では、テレビなどの背面にホコリが溜まります。
また、壁が黒くなることも……。
原因は、静電気です。
あまり知られていませんが、クロスよりも塗り壁のほうが静電気が起こりにくいので、見た目にも清潔で掃除も楽です。
カビが生えにくく快適な空間を維持しやすい
木造戸建に比べて、冬はマンションのほうが暖かいといわれます。
ただし、断熱性能が不十分なマンションでは、結露やカビが戸建よりも多く発生します。
クロスは水を通さないため、結露によって壁紙がカビたり剥がれたりするケースもあります。
しかし、塗り壁はアルカリ性のため、たとえ結露が起こってもカビが生えにくい環境を作ることが可能です。
剥がれないため長寿命
クロスの場合、経年劣化によって剥がれることもありますが、塗り壁は剥がれません。
強くこすったり、穴を開けたりすると表面がパラパラと落ちることはありますが、何もしなければ施工当時の状態をキープできます。
ゼオライトのデメリット
クロスと塗り壁のコストを比較
- クロス:1平米あたり約1,000円
- 塗り壁:1平米あたり約5,000円
一般的なマンションの壁面積を180平米とした場合……クロスであれば18万円ですが、塗り壁だと90万円ほどかかります。
メリットだらけの塗り壁ですが、最大のデメリットはコストです。
塗り壁は、クロスに比べて工期が長く、施工費も倍以上かかってしまいます。
予算を抑えたい場合は、「リビングだけ」「玄関だけ」というように、場所を絞って施工することを検討してみてください。
ゼオライトと珪藻土・漆喰との違い
| ゼオライト | 漆喰 | 珪藻土 |
| 鉱石 | 石灰石 | 藻の一種 |
| アルミノケイ酸塩の一種 | 水酸化カルシウム | 二酸化珪素 |
| 有毒物質や悪臭を吸着する効果あり | 防火性に優れている | 吸放湿性が高い |
我が家はゼオライトを採用しましたが、塗り壁といえば「漆喰」や「珪藻土」が定番ですよね。
素材によって特徴が異なるため、効果にも多少の差がありますが、いづれにしてもゼオライトはメリット大です。

良し悪しを比較
ゼオライト
- メリット:カビが生えにくい、吸放湿性が高い
- デメリット:費用が高く、施工技術が必要
漆喰
- メリット:カビが生えにくい
- デメリット:珪藻土と比べると吸放湿性能は低い
珪藻土
- メリット:吸放湿性が高い
- デメリット:自ら固まることがない(※)
※珪藻土は自ら固まらないため壁や天井に施工する際には、固化材と呼ばれる材料が必要
リノベーションでゼオライトの塗り壁にした我が家の体験談
ここからは、我が家が自宅をリノベーションした際に採用した「ゼオライト」の塗り壁について、実際に感じた効果をご紹介します。
感想1. 抜群の調湿効果と消臭効果

玄関の天井にもゼオライトを塗っています
実際に住んで実感しますが、消臭効果の高さには、とても驚きます。
匂いが気になる料理をしても、次の日には元通り!
また、我が家の玄関は扉も何もない「飾り棚」に靴を収納していますが、匂いが気になったことは一度もありません。
感想2. 表現力の高い左官仕上げと陰影が良い

塗り壁にしたリビングの壁です
立体感を感じられるテクスチャーも、ゼオライトの魅力です。
塗り方には幾つかの方法がありますが、我が家は動きの出るダイナミックな塗り方でお願いしました。
クロスでは見られない「陰影」も、塗り壁にしかない良さです。
陰影のある空間は、それだけで素敵に見えるといっても過言ではありません。
感想3. 施工後のひび割れが一箇所しかない
ゼオライトに限りませんが、塗り壁はその特性上、ひび割れが生じることもあります。
我が家も一箇所のみ、ひび割れてしまいましたが、そのほかの場所は全く問題ありません。
ひび割れの上からゼオライトを再び塗って補修しましたが、補修した部分だけ色味が変わってしまいました。
割れの状態や場所によっては、そのまま放置するほうが良いかもしれません。
ゼオライトまとめ
- 気密性の高いマンションとの相性が良い
- 調湿効果があり消臭効果も高い
- 静電気が起こりにくい
- カビが生えにくいため快適な空間を維持しやすい
「塗り壁にしたい。でも高い……」。こう感じる方は少なくありません。
しかし、部分的に採用するのも一つの手です。
また、イニシャルコストだけでなく、ランニングコストにも目を向けてみてください。
調湿性がありカビが生えにくく、体に優しいという塗り壁は……長い目で見ると金額には換算できない価値があります。
コストがネックになるのは重々承知していますが、それでもわたしはマンションリノベーションにこそ塗り壁がおすすめだと思っています。
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