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これぞ日本のサグラダファミリア!蟻鱒鳶ル(アリマストンビル)by 建築家・岡啓輔氏による現代のバベルの塔に迫る

投稿日:2019年3月12日 更新日:

日本のサグラダファミリア 蟻鱒鳶ル(アリマストンビル)

東京・三田にある蟻鱒鳶ル(アリマストンビル)をご存知でしょうか?

東京、それも都心の一角に自力でビルを建てている建築家が居る・・これはかなり気になりまっせー!ということで、ご本人著書の本を買い、この目でそのビルを拝見すべく札幌から東京までひとっ飛び。

聖坂にある蟻鱒鳶ル(アリマストンビル)

蟻鱒鳶ル(アリマストンビル)って何?

面白いですよね、このネーミング。

自力建設中のビルに付けられた蟻鱒鳶ル(ありますとんビル)という名前の由来は、陸海空を生きる動物「蟻」「鱒」「鳶」に、この建物を手掛ける岡啓輔さんが尊敬する、あの建築家ル・コルビュジェの「ル」をくっ付けたもの。

正面から見た蟻鱒鳶ル(アリマストンビル)

建築家・岡啓輔さんってどんな人?

岡啓輔(おか けいすけ)さんは1965年・九州生まれ。

有明高専建築学科を卒業されたあと、住宅メーカーを経て、土木・鳶・鉄筋屋・型枠大工などの現場経験を積まれ、2005年に蟻鱒鳶ルを着工。

蟻鱒鳶ル(アリマストンビル)の入り口

この説明だけでは、どこにでも居そうな人で終わりそうですが・・岡さんは少し違うんです。

スケッチブック片手に自転車で日本国内を武者修行したり(これは建築を学ぶため)、岡画廊というギャラリーを主催していたこともあれば、舞踏をはじめたり・・。

ね?面白くないですか、岡さん!

蟻鱒鳶ル(アリマストンビル)に書かれた文字

建築に関係あることもないとこも、最終的にはその全てが岡さんの仕事=蟻鱒鳶ル(アリマストンビル)に表現されているのかと。

踊るようにつくる即興の建築に驚愕

木造ならまだしも・・鉄筋コンクリート造ですよ?コンクリートを自分で打つんですよ?それを聞いただけでも驚きなのに、蟻鱒鳶ルには設計図がない、という更なる驚き! ※ 建設にあたって必要な手続・書類などは勿論、届け出されています。

一体全体、どういうこと? わたしの興味はますます加速・・!

要は、外壁や内装のデザインは「その場」で決めていくというスタイル。

70センチづつコンクリートを打っていく中で、その時々の様々なアイデアが家の外側&内側を創り上げていきます。

横から見る蟻鱒鳶ル(アリマストンビル)

コンクリート造に欠かせない型枠。その型枠作りが実にユニークなんです。

ご覧のとおり、コンクリートの表面が「普通」ではないですよね? 首が痛くなるほど(笑)あちこち見させていただきました。

蟻鱒鳶ル(アリマストンビル)の外壁

下から見上げる蟻鱒鳶ル(アリマストンビル)

200年保つ蟻鱒鳶ルのコンクリート

200年ってどういうこと⁈ 100年コンクリートは聞いたことがあるけれど、200年は無い。

その鍵を握るのは「水」だということを岡さんの本で学んだわたし。水分量が多くなるほど、コンクリートの強度は低下します。コンクリートは下記の4つを混ぜ合わせて作るのですが、

  • セメント
  • 砂利

世に出回るコンクリートの水セメント比(セメントの質量に対する水の割合)は60%に近いそう。

一方、蟻鱒鳶ルの水セメント比は37%という数字!

水分が少ないぶん、固まる前のコンクリートは粘り気が強く、型枠に打ち込むのも一苦労なのですが、蟻鱒鳶ルは、徹底してコンクリートの質にこだわってます。

水分量だけでなく、混ぜ合わせる砂利や砂まで、それらがどこで採れたものなのか?までにこだわって、コンクリートを作っているという事実。

いやぁ、もう、本当にこれは凄いことだと思うんです。

蟻鱒鳶ル(アリマストンビル)の外壁

あなたはどれ? 3つに分かれる建築家のタイプ

岡さんの本を読んでいて、とても印象的だったのか以下のこと。建築家・石山修武さんが本の中で仰っていたものなのですが、建築家はどうやら3つのタイプに分かれるらしく、

  • [タイプ1]徹底して頭で考えるタイプ
  • [タイプ2]頭ではあまり考えず手でつくるタイプ
  • [タイプ3]1と2の中間にあてはまるタイプ

岡さんはタイプ2の感覚派。でもって世の有名建築家はそれぞれ下記に分類されるらしい。

  • [タイプ1]ミースファンデルローエ
  • [タイプ2]ガウディ、フランクロイドライト、アルヴァアールト
  • [タイプ3]ル・コルビュジェ

建築の「け」の字も分からないわたしも、この説明によってなんとなく理解?できたような。

わたしはつい、考え過ぎてしまうタイプなので、岡さんやガウディにように感覚でものを創ることは出来ないだろうなぁと分析(笑)

コンクリートに魅せられる

蟻鱒鳶ルが、なぜコンクリート造なのか?ここでは割愛しますが、岡さんの本を読むと、それがよく分かります。

わたしもコンクリートの住人(マンション住まい)なので、コンクリートには興味津々。

マンションの建築現場で、おそらく多々あるであろう「コンクリートの水増し問題」は、知れば知るほど怖くなりますが・・気になるのも事実。

マンションの基礎工事で、杭の数を偽装する業者も居ますから・・自分のマンションは大丈夫だろうか・・と不安になっちゃいます(笑)

という感想もあるものの、岡さんの本、そして蟻鱒鳶ルは、とにもかくにもエキサイティング!!

建築に興味のない人にも是非、この本をお読みいただきたい。関東にお住まいの方は是非その目で、蟻鱒鳶ルをご覧いただきたい。

と言いますのも・・

再開発による蟻鱒鳶ルの危機

蟻鱒鳶ルが建つ敷地が、再開発地エリアに含まれるらしく、先々どうなるか、今まさに危うい状況なんです。

再開発エリアに建つ蟻鱒鳶ル(アリマストンビル)

本を読み、建物を見て、蟻鱒鳶ルのファンと化した今のわたしに出来ることは、このブログを通じて一人でも多くの人に「蟻鱒鳶ル」を知ってもらうこと。

そして、蟻鱒鳶ルがただの建物ではなく、東京・三田の文化財として認められるべき建築物だという理解を得られたら幸い・・です。

こんなに魅力的な美しきビルを、簡単に壊して欲しくはない。そう、強く思います。

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ヨコヤムヤム

ファッション系広告代理店を経て、2012年東京→札幌へ移住。中古マンション購入&フルリノベの体験をもとに、住まいやインテリアに関するお役立ち情報を発信中。フリーライター兼ライフスタイルリフォームアドバイザーとして、2018年10月フリーへ転身しました!

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